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【原油ってどんな商品】FXトレーダーに必要な基礎知識

「為替と原油価格には相関がある」ということを聞いたことはありませんか?

原油の値動きはすべての通貨に影響を及ぼすため、価格の推移に注目しておく必要があります。

今回の記事ではFXでの為替と原油価格の関係について解説します。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

原油の基礎知識を深める

原油とFXの関係を理解するために、まずは原油とは何かについて以下の視点から解説します。

  • 原油とは
  • 原油の特徴
  • 原油の消費量の多い国
  • 原油の生産量の多い国
  • 原油市場3つについて

原油は生活とは切り離せない大事な資源の一つで、世界経済にも大きな影響を及ぼしています。

それでは詳しく見ていきましょう。

 

原油とは

原油とはガソリン・灯油・軽油などの元になる精製されていない状態の石油のことで、

油田から算出されます。

燃料の他にもナイロンやポリエステルなどの人工繊維、プラスチックや合成ゴムなどの製品が原油から作られます。

原油はコモディティーの一つであり、コモディティーとは商品先物取引所や現物市場で取引されている商品です。

コモディティーには原油のほかにも金属、原油、穀物、食料品などが含まれます。

 

原油の特徴

産油国にとっては原油は重要な外貨獲得商品です。

原油の価格は需要と供給によって決まり、需要に対して原油の供給が少なければ価格が上がり、反対に需要よりも供給が多ければ価格は下がります

また、原油は基軸通貨である米ドル建てで取引されます。

そのため、原油の相場が変動すると、米ドルの相場も変動します。

国名消費量
(バレル/日量)
1位アメリカ1988万
2位中国1279.9万
3位インド469.0万
4位日本398.8万
5位サウジアラビア391.8万

規模が大きい国や車社会が進んでいる国が原油の消費量が多い傾向にあります。

中国、インド、日本は原油をとることができないので輸入に頼っています。

 

原油の生産量の多い国

国名生産量 (バレル/日量)
1位アメリカ1,305.7万
2位サウジアラビア1,195.1万
3位ロシア1,125.7万
4位イラン498.2万
5位カナダ483.1万

 

アメリカが原油の生産量1位であることを意外に思うかもしれませんが、アメリカが生産量世界第1位になった要因は、技術革新によって「シェールオイル」の採掘に成功したことでした。

シェールオイルとは、地下2,000m以下に位置する「頁岩層(けつがんそう)」と呼ばれる層に含まれる原油です。

アメリカは原油の生産と消費のどちらにも強い影響をもつので、シェールオイルの開発動向も原油の価格に大きくかかわります

 

原油市場3つについて

原油市場は、原油の産地ごとに以下の3つの市場に分かれています。

  • WTI原油(ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX))
  • ドバイ原油(東京商品取引所)
  • ブレント原油(ICE Futures Europe)

上記の3つの取引所で原油の取引価格は異なりますが、基本的にはWTIの原油価格が国際的な指標として使われています。

WTI原油は質が良く、上記の3つの市場の中でもっとも価格が高いからです。

そのため、原油価格に注目する際はWTIの原油価格をチェックするのが一般的です。

 

原油の価格変動に影響を与えるもの

原油の価格は基本的に需要と供給によって決まるため、生産と消費の状況に大きく左右されます。

主に、以下の項目が原油の価格変動に影響を与えます。

  • 新興国の経済発展
  • 原油生産国の生産能力の停滞
  • シェールオイルの生産状況
  • OPEC(石油輸出国機構)による生産調整

上記の項目は、需要と供給に大きくかかわる項目なので、しっかりとおさえておきましょう。

 

新興国の経済発展

新興国が経済発展すると原油の需要も高まります。

車社会が進んだり、工場が活発になることでよりたくさんの原油必要になります。

とくに、中国やインドでは原油の需要は急増しており、将来的にはアフリカ諸国の経済状況もかかわってくると考えられます。

 

原油生産国の生産能力の停滞

原油の生産能力が停滞すると、原油の供給が減少するので価格は上がります。

生産が停滞する原因には、中東の政治的・軍事的な問題やハリケーンや猛暑などの自然災害があります。

上記の理由などで原油の供給に不安が生じた場合は価格が上がりやすい傾向があります

 

OPEC(石油輸出国機構)や非OPECによる生産調整

OPECは日本語で「石油輸出国機構」と呼ばれ、原油の需要と供給に大きな影響力を持つ組織です。

石油産出国の利益を守ることを目的としており、イラン、イラク、クウェート、サウジアラビアなど中東の石油産出国を中心に13か国が加盟しています。

また、OPECに加入していない国を非OPECと呼ぶことがあり、アメリカ、カナダ、ロシアなどが該当します。

これらの国が組織的に生産量を調整することで原油価格に影響し、原油を減産すると供給量が減少するので原油価格が上がります

 

シェールオイルの生産状況

アメリカのシェールオイルの生産状況も原油価格に関係します。

アメリカは今や世界最大の原油産出国ですから、シェールオイルの生産状況に強い影響を与えるからです。

シェールオイルの生産には「リグ」という機械を使っておこないます。

Baker Hughes社が毎月発表している「米石油採掘装置(リグ)稼働数」という指標は稼働しているリグの数を数えたもので、シェールオイル生産状況の目安となっています。

 

2020年4月頃の原油価格暴落について

2020年4月頃、史上初めて原油がマイナス価格を記録しました。

こうなった背景としては、新型コロナの影響で原油の需要が減少したことがあります。

原油はすぐに増産・減産できない商品なので、需要が急に減少してもすぐに減産できず供給過多になったため価格は暴落しました。

しかし、それだけで原油価格がマイナスになったわけではありません。

先物取引では、売買最終日に買いポジションを持っていた場合、現物を受け取る必要があります。

これを「現受け」といいますが、大量に余った原油を保存する場所が不足したため売買最終日の前に売りポジションを入れる投資家や実業家が急増しました。

これにより、原油価格はマイナス価格となったのです。

 

原油の値動きの特徴

原油の値動きには以下のような特徴があります。

  • ボラティリティが大きい
  • 夜に相場が動きやすい
  • 毎週重要な経済指標がある

原油の価格変動は通貨にも影響するので、原油の値動きの特徴をおさえておきましょう。

それでは、詳しく解説していきます。

 

ボラティリティが大きい

原油の値動きの特徴として、一番顕著なのはボラティリティの大きさです。

一日の間に数ドル単位で価格が変動します。

また、押し目や戻り目を作りにくく、一直線に価格が動きやすいことも特徴の一つです。

以下のWTI原油CFDのチャートをご覧ください。

2022年2月4日~2月17日の間の1日のボラティリティを示しています。

ボラが小さい日は約1.7$、ボラティリティが大きい日は6ドル近く値動きがあることがわかります。

今回はたった数日間のボラティリティのみを示しましたので、是非日ごろのボラティリティはご自身でもお調べください。

 

夜に相場が動きやすい

各地の市場が開場している時間に合わせて「日本時間」「オセアニア時間」「ロンドン時間」「ニューヨーク時間」などと呼称します。

そのうち、日本の夜22時以降にあたるニューヨーク時間では原油価格が変動しやすい特徴があります。

なぜなら、アメリカの原油関係の企業が動いている時間帯であることと、ニューヨーク市場は世界の中でも大きな市場なのでマーケット参加者が多いからです。

ニューヨーク時間中は普段よりも値動きが荒くなるので注意が必要です

 

毎週重要な経済指標がある

原油価格に大きな影響を与える経済指標が毎週発表されることも特徴的な値動きの要因です。

その経済指標とは「EIA週間石油統計原油在庫」というもので、アメリカの企業全体の原油在庫量(バレル数)を報告しています。

日本時間の毎週木曜日0時30分に発表され、発表された原油在庫が多ければ原油の需要が減っていると判断されるため原油価格は下がり、反対に原油在庫が少なければ価格は上がります。

また、EIA週間石油統計原油在庫の発表前後は大きく価格が変動することが多いので必ずチェックしておきましょう。

 

原油と関連の強い通貨

原油価格と強い相関がある通貨は資源国通貨ですが、その中でも最も影響が大きいのがカナダドルです。

原油と資源国通貨は同じ方向に動く傾向があるため、原油価格とカナダドルも同じような値動きをします

原油価格が上がれば資源国通貨の景気がよくなるので、資源国通貨が買われるようになるからです。

反対に、原油価格が安くなると資源国通貨は売られます。

ただし、カナダドルは米ドル/カナダドルとして取引されるので、原油価格と米ドル/カナダドルは逆相関となり原油価格が上がれば米ドル/カナダドルの価格は下がります。

 

原油の取引をするには?

原油の特徴など、再度まとめてみると以下の通りです。

  • 原油は原産国によって3市場に分かれているが、基本的にはWTIの原油価格が国際的な指標として使われる
  • 原油の価格変動に影響を与えるものは、「新興国の経済発展」「原油生産国の生産能力」「シェールオイルの生産状況」「OPEC(石油輸出国機構)による生産調整」が挙げられる。
  • 原油の値動きは、ボラティリティが高く、日本時間の夜の時間帯に相場が動きやすい特徴がある。
  • 原油の値動きで注目すべき経済指標は毎週発表される「EIA週間石油統計原油在庫」
  • 原油の値動きと相関がある通貨はカナダドルである。

原油やゴールドは世界経済が情勢不安に陥るなど、大きなファンダメンタルズの変化が起こったときに強いトレンドを生みやすい商品です。

このような商品は普段からメインとして取引するのではなく、強いトレンドが出るタイミングでトレードできるかが重要です。

原油の取引は、CFD取引で行うことができますが、国内のFX会社をメインで使うとCFDの取引をするには別で口座開設を必要とすることがほとんどです。

海外FXのXMTradingでは、為替の他にも原油やゴールドなどもコモディティの取引も同じ口座で取引することができます。

XMTradingで取引できる商品を知りたい方は、XMTrading公式ページ内の取引商品紹介ページをご覧ください。

同一口座で取引が可能になると、資金を不必要に分散しておく必要もないため、為替をメインに取引したい方にこそ1つの口座で様々な商品の取引ができるXMtradingでの取引がおすすめです。

海外FX会社の中でもXMTradingがおすすめの理由について知りたい方はFXを始める人が選ぶべき海外FX業者XMTrading~なぜおすすめ?~をご覧ください。

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