2021年第2四半期米国GDPの確定値が発表されました。
一見するとそこまで悪い数値には見えませんが、実は今後大きく市場が変動する可能性も否定できません。
今回はそんな2021年第2四半期米国GDP概要とSNSの反応についてまとめます。
目次
2021年第2四半期米国GDPの概要
【2021年第2四半期GDP速報値】
- 2021年第2四半期米国国内総生産(GDP)前期比年率6.5%増加
- 個人消費前期比11.8%増加
- コアPCE価格指数、前年比率6.1%上昇
- 住宅投資11.7%減少
【2021年第2四半期GDP確定値】
- 2021年第2四半期米国国内総生産(GDP)前期比年率6.7%増加に上方修正
- 個人消費前期比12.0%増加に上方修正
- 住宅投資11.5%減少に修正
2021年第2四半期は、第1四半期の前期比年率6.3%増加に沿うような形で増加しました。
経済対策やコロナウイルスワクチンの普及などがうまくいったことにより4期連続のプラス成長となりました。
しかし、マーケット予想はもう少し高く、8%を超えるのではないかという期待もあった中その数値に届くことはありませんでした。
原因としては生産のボトルネック、サプライチェーンがかなり壊れてしまい元の状態に戻せない状況に陥っていることが挙げらます。
需要は高まりを見せている
個人消費は12.0%増加(速報値11.9%)と順調に増加しています。
この個人消費の高さは需要が非常に強いという点を反映しており、今回の増加率は非常に高い数値と言えるでしょう。
一方、先述した通りサプライチェーンの混乱により高まりつつある需要に生産が追いついていません。
生産がなかなか進まないというところで2021年第2四半期GDPの伸びがいまひとつであったと言えるでしょう。
インフレは一時的なものなのか⁈
もう一つ注目しておきたい指数はコアPCE価格指数です。
コアPCE価格指数はインフレ指数として非常に重要な役割を担っています。
FRBも非常に注目している指数であり、今回のコアPCE価格指数は前年比率6.1%上昇という結果でした。
この数字は1983年以来の約38年ぶりの高い数字です。
去年のコアPCE価格指数が下がったということを加味してもやはりこの数字は高いと言わざるを得ません。
注目ポイントはこのインフレが本当に一時的なもので終わってしまうのかということです。
個人消費の強さや生産のボトルネックも合わせて考えていくと、価格上昇というものが本当に一時的なもので収まるかどうかは現状では判断が非常に難しいものとなっています。
このままでは米国経済は危ない⁈
2021年第2四半期GDP速報値が出た段階では第3四半期は「8%増加ほどまでは加速するのでは?」との予想もありましたが、今では雲行きが怪しいと言わざるを得ません。
問題として挙げられるのが以下の項目です。
- 新型コロナウイルスのデルタ変異株の拡散
- 原材料の供給不足
予想よりも新型コロナウイルスによるパンデミックが長引いてしまったことにより、期待していたよりも経済の回復は進んでいません。
また、サプライチェーン問題の解決目処がたっていないことも懸念材料と言えるでしょう。
新型コロナウイルス問題・サプライチェーン問題の解消がどこまで進むかによっては今後の経済は大きく加速もしくは停滞すると予想できます。
2021年第2四半期米国GDPに対するSNSの反応
次に、2021年第2四半期米国GDPに対するSNSの反応を見ていきましょう。
やはり米国のGDPの発表は相場にかなり影響をもたらすため、マーケット参加者はかなり警戒感を持って発表を待っていたようです。
ドル円注目指標
連邦公開市場委員会(FOMC)、米雇用統計、個人消費支出、小売売上高、四半期実質国内総生産(GDP、速報値)
※指標付近は手を出さないほうが吉。#ドル円#FX— FXコミュニティー運営 (@arinko_oic) October 2, 2021
本日は、世界各国の発表が目白押しで続きます。アメリカだけでみると、新規失業者保険申請件数や第2四半期GDP、個人消費、GDPデフレーター、コアPCEデフレーター他さまざまな発表が続きます。失業者以外は、プラスに転じると思いますが、要人発言もあるため、相場の動きには注意したいところです。
— FXハック@資産増築中 (@FX_EAhack) September 30, 2021
10/1 経済指標
🔥日:失業率、有効求人倍率(JPY)、日銀短観(製造業業況&先行き)(JPY)
🔥独:小売売上高(EUR)
🔥欧:消費者物価指数HICP 速報値(EUR)
🔥米:個人消費支出PCE、PCEスコア、PCE価格指数、個人所得(USD)
🔥加:月次GDP(CAD)
🔥米:ISM製造業景況、ミシガン大学消費者信頼感 各報値(USD)— Bitget@暗号資産取引所Japan公式サブ/スタッフが気軽に発信中~ (@bitget_japan02) October 2, 2021
ドル円に関する反応
警戒感を持って発表がされた第2四半期GDPですが、やはり相場も反応が顕著に見られました。
特にドル円は112.00円から111.94円付近まで下落したということもあって、対策をきちんと取らなかったトレーダーにとっては難しい局面となったと言えるでしょう。
【経済指標速報】
🇺🇸米国経済指標の結果です✍️
結果は🇺🇸新規失業保険申請件数が予想より悪化😣21:30発表📣
🇺🇸第2四半期GDP(確定値、前期比)
結果:6.7%
予想:6.6%🇺🇸新規失業保険申請件数
結果:36.2万件
予想:33.5万件🇺🇸🇯🇵ドル円は112.00円から111.94円付近まで下落⤵️
— みんなのFX|トレイダーズ証券 (@Min_FX) September 30, 2021
今後の経済指標に注目
今後の米国GDPに関してはTwitter上でもさまざまな意見が飛び交っています。
意見の内容は選別で、今は予想が非常に難しい相場と言えます。
今後の米国の重要経済指標の結果によっては相場が大きく変動する可能性も否めません。
#米国 では #在庫投資 の不足が景気回復の足かせとなっているが、22年には在庫補充が活発化し、総需要の鈍化や財政出動の減速に対するバッファーとして機能、経済成長の重要なドライバーになる見通し。来年のGDP成長の 0.4pptsを在庫の蓄積が占めることになり、2010年以来最大の貢献となると予想 pic.twitter.com/jYipnOaQwi
— オックスフォード・エコノミクス(Oxford Economics Japan) (@OxfordEconJapan) October 2, 2021
9/30まとめ
・米4-6月期GDP確定値は予想外に上方修正
・個人消費改定値も予想外に上方修正
・先週分新規失業保険申請件数は予想外に3週連続増加
・失業保険継続受給者数は予想は上回っていたものの減少
結果、米国債相場は軟調。
新規失業保険申請件数増加に嫌気し、ドルは軟調推移した。— 投資マンのすけ@保険と投資 (@youyouy56782707) October 1, 2021
調整の可能性と言えば昨年8月、9月の方が本年9月より(今のところは)よほど大きかった。とは言え難しい。個人消費は9月初頭をそこに徐々に持ち直す趨勢だから、そう思うわけだけど先のことは分からんからなぁ。。。 #gdp
— onom (@onomoto) October 1, 2021
経済成長とはGDPが増えることであって
GDPの公式は「個人消費+民間投資+政府支出+純輸出」であって純輸出は、輸入から輸出を引いたものなのに輸出主導の経済成長(笑) 根底から崩れてるだろ!経済産業省案件だろこれ、供給>需要だからデフレなのに解ってない!民間投資といっても需要が不足— nakawa9876598 (@nakawa9876598) September 30, 2021
👴特に投資初心者に多いのは、GDP成長は高ければ高いほどいい、景気は強ければ強いほどいい、それだけしか考えず、金利のことを考えない。僕は毎朝市場をチェックするときに一番最初に見るのは株価じゃなく米国10年債利回り。長期金利が大きく動き出したら少しリスクを落として保守的にPFを管理する。
— ばっちゃまの米国株🇺🇸👵🏻 (@jicchamatome) October 1, 2021
まとめ
今回は2021年第2四半期米国GDPの概要とSNSの反応について見ていきました。
今回の記事のまとめは以下の通りです。
- 2021年第2四半期米国国内総生産(GDP)前期比年率6.5%増加
- 増加傾向にあるが予想していたよりは数字はよくない
- 需要の高まりは見えつつある
- サプライチェーンの改善や新型コロナウイルス問題の解消が今後の注目ポイント
現在、米国市場は予想が難しい状況にあります。
今後発表される経済指標も目が離せませんね。