今、市場全体で大きな注目を集めているテーパリング開始時期。
前回のFOMCやジャクソンホール会議では年内に開始されることは確実視されていました。
しかし、2021年9月に発表された雇用統計の結果が予想をかなり下回ったことにより年内開始は厳しいという見方が増えてきました。
そんな中2021年9月23日に行われたFOMCですが、ここでもパウエル議長から重大な発表があったのです。
今回は、2021年9月23日に行われたFOMCの概要とSNSの反応について見ていこうと思います。
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テーパリング開始を示唆
FRB議長パウエル氏は今回のFOMCで「経済が完全に回復するまで、しっかり金融政策が経済を支える」ということを強調しています。
コロナも感染がまだ高止まりをしていて8月は雇用が大きく鈍化していました。
しかし、経済は慎重に確実に回復に向かっており、テーパリングは次のFOMCで正式に開始を発表する可能性があるということを示唆しました。
ただし、まだ正式発表ではありません。
次のFOMCまでは10月8日に発表される9月の雇用統計の結果が残っています。
この雇用統計の結果も悪いものとなった場合はテーパリング開始見送りが考えられます。
また、コロナ問題残っています。
このままコロナの感染が止まらず死者の数が増え続けるようでしたらテーパリング開始時期をずらすということも十分考えられます。
テーパリング終了は2022年中頃
雇用統計の結果やコロナなど悪材料がなければ11月におそらくテーパリングが開始されます。
まだ未決定ではあるものの、テーパリングが予定通り11月に開始され順調に経済が回復すればテーパリング終了は2022年中頃が適切だということもパウエル議長は発言しています。
テーパリングに関して市場がかなり敏感になっていることもありパウエル議長はかなり言葉を選んで発言している様子が伺えます。
今後もテーパリングというワードは市場の注目をかなり集めることになるでしょう。
テーパリングと利上げは別軸
パウエル議長は利上げに対しても需要な発言をしました
今回のFOMCで資産購入のタイミングは、利上げタイミングのシグナルではないということを表明しています。
これは、利上げに対しては慎重だという気持ちの現れと捉えれるでしょう。
仮に11月にテーパリング開始が表明されたとしても債券の買い入れは来年も行われます。
量的緩和縮小は始まりますが、債券の買い入れが続くことを考えればまだ金融相場は続くという見方もできます。
2022年以降のインフレは2.1%~2.2%と小幅の上振れ
次はインフレの見通しです。
2022年以降のインフレは2.1%~2.2%と小幅の上振れ予想となっています。
ここからも今の物価上昇は部品不足や雇用の回復の遅れによる賃金の上昇が引き起こした一過性のものであるというこれまでの見解を維持していると見て取れるでしょう。
債務上限の早期引き上げ必要
米議会民主党指導部は20日、数日中に連邦政府の運営資金を確保し、連邦債務の上限適用を2022年の中間選挙以降まで凍結する法案の可決を目指すと表明しました。
しかし、共和党は債務上限引き上げに反対しています。
FRBとしては判断を早くして欲しいということもあり今回のFOMCでこの問題についても言及されています。
パウエル議長は債務上限を引き下げなければ金融市場に深刻なダメージとなると発言し、債務上限の早期引き上げの必要性についても強調しました。
恒大集団は中国固有のものに思える
2021年9月23日現在、世間を賑わしている中国の不動産開発大手、中国恒大集団の債務問題。
パウエル議長はこのことにも言及しました。
パウエル議長はこの問題は中国特有のものだとし、米国企業への直接的な影響は限定的の見解を示しています。
SNSの反応
ドル円に対する反応
FOMC後のドル円相場ですが、あまり上昇しませんでした。
ただし、今後大きく上昇する可能性もあります。
FOMC通過してユーロドル1.1662、ポンド1.3602を割れなかったからサポートされたと勝手に解釈していたけど、これ、割れるまで下攻めするパターンの様な気がしてきた
— Yoshi0804 (@spy666s9) September 25, 2021
めっちゃ有名な方からDM来て討論してましたw名前出すとアレなんでドル円年末どれくらい行きますかね?的な話。
なんでドル円が上向いてるかと言うとFOMCでテーパリングとポジティブサプライズでアメリカ利上げの話がございました。
僕がパウエル様の実況をしてる時にユーロ死んだwくらいの時ですね。
— watari@ドル円に養われし者 (@tonawatari) September 25, 2021
昨日のドル円は110.80円近辺まで上昇しましたね。
ドル買いがドル円をサポートする形になりましたが、中国の恒大集団の問題がひとまず一服し、市場も落ち着く中、改めて今週のFOMCを見直す動きがドル円をサポートしているものと思われますね。
— Yuki_CEO/投資家 (@Yuki46190418) September 25, 2021
FX自動売買EA実績
HYST Rudolph ユーロドル
2020年6月〜 資金100万円スタート
9月20日〜9月24日
損益 +20,443円
週利 +0.78%
現在含み損 0円
最高日利 +9,639円(9/24)
通算損益 +1,648,292円今週は水曜にFOMCがあったので、発表前後で一旦停止
後半は上昇して下がったところで利確して終了した😌 pic.twitter.com/m4E1SUY6Xk— ハヤト@FXシステムトレーダー×ブロガー (@HayatoFX88) September 25, 2021
🇺🇸🇯🇵ドル/円 振り返り📈
しっかり上昇↗️
FOMCは来年にも利上げ開始との見通しだった事から米長期金利が約3カ月ぶりの高水準に。中国恒大集団のデフォルト懸念がひとまず和らいだこともあり、クロス円に上昇圧力がかかった。
来週1日の米9月ISM製造業景況指数、またFOMCメンバーの講演に注目#FX pic.twitter.com/QVtBUs5A4m
— 外為どっとコム (@gaitame_com) September 25, 2021
米国株に対する反応
FOMCの結果を受け、銀行株の買いが膨らみ、S&P銀行株は2.1%高。S&P金融株も1.6%上昇しました。
FOMC前までは「テーパリングがもしかしたら開始が発表されるかもしれない」という恐怖があったのですが、実際には開始が発表されませんでした。
その安堵感から株式は全体的に値段をあげています。
今週もお疲れ様です。週前半は再び恒大集団リスクが取り沙汰され暴落もFOMC通過後は一転大幅高に。
私はトレックスを一旦切って23日通過後に買い直したところ同社が株探記事で急騰してしまい高値買い直しに💦またバルチック指数で強含む海運株を買い。米金利上昇警戒。年初来21%#年初来パフォ pic.twitter.com/yn5huvBRpx
— strade (@strade18644883) September 25, 2021
◆週まとめ①
米株式市場は先週MSQを通過したこと、中国恒大デフォルト懸念などもあり、週初は大きく下落した。FOMCはタカ派だったが、事前の警戒感が強く、内容も想定内だったことから、週後半に株は戻して取引を終えた。長期金利がFOMC後に急騰しており、やや注意が必要。 pic.twitter.com/Mwz0WLZCEs— Ryo (@Ryo_Ponta01) September 25, 2021
そういえば年初の頃のテーパリングへ向けたスケジュールのコンセンサスは
8月ジャクソンホール→テーパリング示唆
9月FOMC→テーパリング発表
10月→テーパリング開始の流れでしたね。デルタ株の拡大などが影響して多少後ずれした形。
— M (@YOLO_surffit) September 25, 2021
来年9月FOMCでの利上げ確率は46%になった、先週までは28%だったのにね。 pic.twitter.com/6Qi1iWaVkX
— きっちょむ🇺🇸米国株 (@Daily3xUltraPro) September 25, 2021
●先物ポジション
S&P500は先週の売りから買いにトレンド転換
NASDAQ100はほぼ変わらず
→先物市場は強気↗️(そんな気はしてました…)●10年債利回り
FOMC後に急上昇↗️今年の2月の金利急上昇時はNASDAQ下落
→NASDAQは短期的には↘️もあり得るので短期的にはS&P500の方が有利?(妄想)(2/n) pic.twitter.com/NeqNRSsPSv
— Shin@🇺🇸🇯🇵株投資 (@Shin_TofuMental) September 25, 2021
まとめ
今回は、2021年9月23日に行われたFOMCの概要とSNSの反応について見ていきました。
10月に発表される雇用統計の結果がよければ11月のFOMCでテーパリング開始が表明されることは間違いないでしょう。
今後も米国経済指標は目が離せませんね。
本サイトでは、FOMCを含め、さまざまな経済指標についての解説記事も掲載しています。
興味のある方はぜひ今後のFX取引の参考にしてみてくださいね。
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